ひまわり
ヴィットリオ・デ・シーカのひまわりを観ました。
死ぬまでに観る映画のひとつ。
父親がすきな映画の一本でよくこのヘンリーマンシーニの曲を弾いていました。
この映画を今みることができてよかった。
・あらすじ
この映画、あらすじ見ないほうがたのしく観れると思いますがどうなんでしょ。
古い映画だからネタバレはごろごろしてるか。
第二次世界大戦下のイタリア。ジョバンナ(ソフィア・ローレン)とアントニオ(マルチェロ・マストロヤンニ)は、美しいナポリの海岸で恋におち、結婚する。その後、アントニオは厳しいソ連の最前線に送られ行方不明になってしまうが、ジョバンナは何年経っても戻らない夫のことを生きていると信じて疑わな い。終戦後、手がかりもないままアントニオを探しに単身ソ連へ渡るジョバンナ。
音楽とあいまって本当に好きな映画になりました。
・制作
ひまわり (1970/アメリカ/109分)
原題:I girasoli
監督:ヴィットリオ・デ・シーカ
脚本:チェーザレ・ザヴァッティーニ/アントニオ・グエラ/ゲオルギ・ムディバニ
製作:アーサー・コーン/カルロ・ポンティ
撮影:ジュゼッペ・ロトゥンノ
出演:マルチェロ・マストロヤンニ/ソフィア・ローレン/リュドミラ・サベーリエワら
音楽:ヘンリー・マンシーニ
いまならわかる、そうそうたるメンバー揃えてきたなという感じ、です。
監督は言わずもがなイタリアの役者兼巨匠ですし脚本のチェーザレとは20本以上ダックを組んで制作しています。チェーザレはそれこそ、ロベルト・ロッセリーニやフェデリコ・フェリーニ、フェデリコ・フェリーニらの映画の脚本を担当していました。
ヴィットリオ・デ・シーカの作品はひまわりより「靴磨き」「武器よさらば」「ミラノの奇蹟」が有名らしいですね。私個人としては圧倒的に「ひまわり」のイメージがとてもつよい監督です。といいつつも、そんなに多くの作品を観たわけではなく、これから観てみるので、楽しみです。
役者に関してはソフィア・ローレン有名ですが、ひまわりのほかに「二人の女」しか観たことなかったです。とはいうもののまだ現役で役者をやってらっしゃることに驚きでした。これからもたくさん観てみよう。
音楽はヘンリー・マンシーニですが、「ティファニーで朝食を」「シャレード」「アラベスク」「ピンクパンサー」や「刑事コロンボ」の挿入歌の楽曲提供を行っています。一度聴いたら離れない切なくて甘い中毒性のある音楽が印象的です。
映画において役者や撮影、監督の比重はもちろん重いですが、音楽という観点からみると新しい視点が得られて楽しいです。最近(二年前くらい)観ておもしろいなあとおもったのが、「ようこそ映画音響の世界へ」でした。
これをみてから映画の鑑賞の仕方が変わりましたし、観たことのある映画でももう一回みてみよう!となる映画でした。
脱線しましたが、1970年代の映画はかなり好きな映画が多くあります。そのようななかでも特にすきな映画の1作になりました。
・感想
泣けてじんわりする映画でした。
仕方ないにせよ、最後のシーンで初めの見送るシーンと被って大泣きしました。困った。人生思い通りに行くほうが珍しいことですが、こう目の当たりにすると為す術もなくただ感傷に浸ってしまう。
生まれた時代が違ったなら彼らはどうなっていただろうか、とありったけのIFをかき集め想像してしまうのです。ひまわり、よかった。
最近はロシアやウクライナに関係する映画や本を読んだり観たりしてます。もともと外国映画が好きなのでどんな国の映画でも好みに合う映画があれば、観ますし好きになります。また、いろいろな意見はあると思いますが、わたしは芸術や文化に政治は影響すると思っています。国ありきの文化ですし、文化ありきの芸術なので。そこは否めない、否定してはいけないとおもうのです。文化や芸術の根底が覆ってしまう。
ただそんななかでも、政治によって生まれる、触れる側の(受け取る側)の偏見は限りなくないに等しくしなくてはいけない、と思います。知識はあるにこしたことないですが、偏見といった観点から斜めに構えるとろくなことがないと思うのです。
個人的な考えを入れてしまいましたが、「ひまわり」がウクライナで撮影されたWW2のイタリア映画だということに気が付いて苦笑しました。
わたしにできることをしよう、と思います。